1.コーチングとは? 他サービスとの違いを知る
そもそもコーチングって、どんなものかな?ということを解説します。
コーチングを受けたい気持ちがあるものの、コーチングというサービスが自分が求めているものか、おおよその中身を確認しておく必要があるでしょう
1ー1.カウンセリング、コンサルティング、ティーチングとの違い
コーチングは「答えを与える」のではなく、質問を通じて気づきを促す手法です。
いわば「答えを引き出すコミュニケーション」。自身が本当はどうありたいかどんなことをやりたいか、自分で「答えを見つけ出す」のです。
カウンセリングやコンサルティングと混同されがちですが、それぞれ目的やアプローチは異なります。
カウンセリングは心の内面にあるテーマを扱います。医師やカウンセラーがこころの専門家として過去の感情やメンタルの問題整理に向き合い指導やサポートを行うものです。

(※社内の1on1はがうまくいかない。育成に悩んでいる人はコーチングを受けるタイミング)
コンサルティングは経営課題(事業や組織、システム)の解決のことをいいます。
コンサルティングはクライアントに解決策を提示しますが、コーチングはコーチングを受ける人(クライアントといいます)が持っている解決策を引き出すのでアプローチは違います。
ティーチングは、たとえば職場の上司(先輩)や部下の関係で上司(先輩)が「やり方や答えを部下(相手)に教え、その通りに実行してもらうこと」をいいます。
やり方の選択肢を持っていない部下(相手)は、まっさらななので答えを引き出すことはできません。解決までの手順を教えることでスピーディーに成果を出すのがティーチングです
1ー2.コーチングの概要や料金
コーチングは、コーチングを受ける人(クライアントといいます)とプロのコーチの2人で行います。
1回の時間はだいたい60分程度、頻度は2週間に1回から月1回。クライアントの要望や内容や緊急度に合わせて行いますが、概ね月1回と考えてください。
期間はだいたい半年から1年程度、回数にして6回か12回です。長い場合は4、5年、より以上、数年に渡って。
またコーチングを受ける料金は1万円から3万円程度。また経営者クラスのエグゼクコーチングですと相場は5万円からを一つの参考値です。
「1回でコーチングのセッション(対話のこと)を完結できない?」と思うかもしれません。
ただ、かんたんに紐解ける内容をコーチングの場でわざわざ出すことは少ないのが現実。
複雑に絡み合った事象にについて紐解きながら「思考」と「行動」の整理をし、ゴールを目指しStep by stepを繰り返す。
何度となく繰り返し実行していくことでより早く、より遠くのゴールに行けるようになるのです。
人間すぐに変わればコーチングは必要ありません。染みついた思考や行動のクセを変えていくには一定の時間や体験が必要なのです。
(※コーチとのセッションで自己解像度が高まり、マネジメントや部下育成や組織改革の優先したい取り組みが見えてきます)
オンラインはweb会議システムでZoomやSkype、Google Meet、Teamsでみなさんお使いのツールです
2. コーチングを受けたい理由と背景
2ー1.コーチングを受けたいと思う主なきっかけ
人生のこと、仕事のこと、人間関係のこと。受けたいと思ったきっかけや動機は多岐にわたります。
個別事情ですので、1つのことという人もいれば、複数入り混じっている人もいてさまざま。
参考までに、当社のお客様が「コーチングを受けたい」と思ったきっかけや動機でよくあるものをまとめました(ペイサー調べ)。
- 「本当にやりたいこと」や「キャリア」を見つけたいため:<個人軸>
- 管理職に多い「部下の育成」や「事業・組織」について:<マネジメント軸>
- 今後の事業、組織、理念、ビジョンについて:<経営者軸>
他には、
・漠然と将来が不安
・これからのキャリアに迷っている
・リーダーとして成長したい
・職場の人間関係をなんとかしたい
という方も。
これらは口に出す機会は普段はありません。だからこそ根底の思いや価値観をオモテに出すことに意味があると考えています。
パーソナルコーチングを受けるきっかけ・動機・目的ページも参考にして下さい
2ー2.何をしたいかわからない、見つけたい
会社にいてこの先自分が収入を得ていけるか。イヤなことが少なく、楽しく、充実して仕事をしていけるかは誰も保証はしてくれません。
何か教科書的なレールがあればいいのですが、将来は自分で決めていかないといけない事情。
・就職や転職して、仕事をしているが自分に本当に合っているか不安
・先のキャリアのことを見据えていたい
・社内の昇進、昇格がほんとうにいいかわからない
・管理職になってマネジメントと言われてもよくわからない
・同期や後輩の活躍から取り残されている気がする
漠然とした不安は誰にでもあるものです。
今現在を棚卸して、将来について考える機会は今までなかったかもしれません。そんなことからコーチングを始める方はたくさんいらっしゃいます
3.コーチングを受ける効果・メリットのまとめ
コーチングってどうなの? 受けるとどんなメリットがあるかわからない。受けている人が周りにいても自分にはその価値って何なのかわからない。
受けたら何がいいのか、なぜ受けたいのか、何が得られるのか、どういいのか、といった声にお答えします
3ー1.本当にやりたいことやゴールが明確になる
コーチングの最大のメリットや効果は自分が今やりたい、やるべき目標やゴールの設定がクリアに見えることです。
「えっ?そんなの目標ってあるんじゃないの」と言っている人。目標って本当に合っていますか?
というのはそもそも人は、自分の目指したいゴールや目標が一体なにか分かっていない中で、仕事や人生を送っています。
考えてみて下さい。何のために人生を送っているのか。何のためにその仕事しているのか。言えますか?
あらためて考えると「あれ?なに?なんだっけ」と。それが普通なのです。
若いうちは仕事は、会社や上司が目標を決めてくれますが、社会人をしばらく続けてポジションが上がってくると目標を自分で決めないといけないシーンが出てきます。
自分で目標を定めること。自己決定性は内発的な動機付けにつながり、モチベーションの起点にもなります。
そのための目標設定、目指すゴールを見つけられることはコーチングで得られるメリット、価値としてとても高いのです
3ー2.モチベーションが高まり自己成長につながる
自分自身で考えたことを実践し、成果が出る。
自分にとっても成長感につながると、誰かに言われて結果を出すよりも、やりがいの度合いはかなり高くなるはずです。
やりがいは次の新たなステージに上がる自分へのチャレンジにもなり、そこでさらに経験学習を回して、また成果を出し、成長につながるサイクルとなるのです。
これが回り出すと、動機付け、モチベーションがなされ、成果を生み出すいい循環となって自分の成長につながります
3ー3.自身の持ち味、強みを見つけられる
仕事の場合、自分の活かしどころ、持ち味や強みをうまく使った方が成果につながりやすいもの。
慣れないことや苦手なことをずっと続けるのは、時間がかかり生産性が悪いばかりでなく、個人にとっても不健全です。
自分が没入し夢中になってできる業務(プロセス)とはいったい何なのか。
エネルギー全開で仕事を進めてられるのは何をしている時なのか。
人は、心地よい疲労感につながるくらい自然にやってしまうことがあるのでそれを見つけることはコーチングを受ける価値なのです。
自分のエネルギー源、モチベーションって何なのか。その正体を知ることで、自分を無理なくコントロールして生かすことができるのです。
持ち味、強みがわかればあとはどう生かすかだけ。
生かせば成果につながり、さらに動機付けや自己肯定感につながっていくのです
3ー4.自己解像度が整理され行動誘因になる
そもそも今、何に悩んでいるのか。
ゴールや目標、活かしどころも見えないし、何のためにやっているのかも見えなくなることは時に壁に当たった時に起こるのです。
複雑に絡み合った事象を紐解きほぐし、一筋縄でいかない紐解きの場合は、2の手3の手まで戻っては行き来し、まずは土台から見つめ直す。
自己解像度が高まってくると、やることが見えて、この先イメージできていくのです。
そうなると、時間が惜しいくらい体が動いてくれる。行動は成果と自己の変革をもたらす一歩になるのです
3ー5.成果が出て自己効力感が高まる
思考と行動が整理されると、実際に実行・取り組みのステップに進みます。
コーチが伴走し適切に導いて、いくつかのステップを超え、次のチャレンジに導いてくれるのです。
経験、内省、汎用化、次への実行へ。このプロセスは「経験学習」と言い、机上の空論ではなく、自らの実体験を通して、プロセスからの学びを習得できる。自分の成長のいわば自己のナレッジ(知見)になるのです。
できなかったことはきっと「自分は超えられる」と思えること。自己の効力感を得ることができるのです
4.コーチングに向いている人・おすすめしたい人?
どんなテーマやもやもや悩みがある方がコーチングを受けるオススメの人なのか。どんなシーンに遭遇していて、どんなタイミングだと効果が見込まれおすすめしたいかを解説します
4ー1.今後やキャリアや何をしたいのか悩む人
よくあるテーマや悩みがこの「自分のやりたいこと、どんな仕事が向いているか」になります。
たとえば急に「あなたがやりたいことは何ですか?」と言われたとしても普段聞かれたことがない人が多いでしょうから頭の中には浮かんでこないもの。
就職や転職活動の人は比較的話ができるものですが、たとえ雄弁に伝えたとしてもそれは過去のガクチカから引っ張ってきたような内容。聞こえのいい作り話に近いものだってあると思います。
それくらい「自分は本当は何をやりたいのか」は表層的ではなく人の気持ちや感情の深層心理と密に関わっており、すぐにクリアになるものではありません。
むしろじっくりと、今までの人生曲線を聞かせてもらい、本人すら気付かない中、コーチから引き出されて「あ、これだったんだ」とやっと気付けるのです。
「自分は何がやりたいのか分からない」という人には特に有効です

(※もやもやがいつも続くと何に悩んでいるかさえ見失うことも。そんな兆しが出てきたら迷うことなくコーチングを受けてもらえるといい)
4ー2.管理職やリーダー層。 部下との向き合い方に悩んでいる人
会社人生の節目。ポジションが上がった時に出てくる悩み、もやもや。今までの1(いち)プレイヤーのやり方ではうまくいかない。
人のマネジメント、育成がうまくいかないのがわかるのが、ポジションが一つ上がったタイミングです。
メンバーから、マネジャー・課長のタイミングでは、チームマネジメントに苦労する人が絶えません。特にプレイヤーの時に売れていた人や、企画時代にいい企画を考えて早く管理職に上がった人がどうすればいいのか戸惑うことがあるでしょう。
また、それより上のレイヤーの人。マネジャー・課長から部長昇進のタイミング。部長から現場責任者の本部長や執行役員へ昇進。そして取締役就任、あるいはTOP社長へ。
こういったいわゆるエグゼクティブ・幹部に任用された方は、経営者のためのエグゼクティブコーチングを受ける絶好のタイミングです。
2代目の方、先代からのバトンタッチを受けたの節目。拠点を立ち上げて組織化を始め出した、たとえば医療法人の医師、歯科医といった方にも効果的です

(※コミュニケーションが高まる。部下との信頼関係の構築は、コーチングを受けると変わってくる)
今までのプレイングでなんとか回していたところから、見る視点や視界を変え視座を高めていかないといけないタイミング。
コーチングを受けることは、部下との関係性の構築やマネジメント力向上に役立ちます
4ー3.得意なこと、持ち味や強みを見つけたい人
米国 心理学者 ターシャ・ユーリック氏は「95%の人は自己認識ができていると思っているが、実際には10%の人しか正しい自己認識をしていない」と言っています。
それくらい自分で自分のことはわからず、難しいものなのです。
本当に好きなこと、得意なこと、持ち味や強みは、口に出せることは表面的なことが多い。本人が気付かないことはかなりあると思ってください。
もっと深い内面を整理し自身の可能性の広がりを信じてみる。人には必ずある自分の活かせどころをまず見つけていく。そうすれば日々充実した生き方につながっていくのです
4ー4.人との関係性に悩みがある人
会社の悩みはたいてい人間関係といわれます。
仕事をする上で、同僚や上司、部下との関係は切っても切れず、すべてに「人」が関係して、結果を出すには「人」との関係をうまくこなせないといけません。
上司部下、同僚との関係。自部署、他部署、タテヨコナナメ。どれをとっても間にあるのは「人」関係、そしてコミュニケーション。
ではどうしていくのがいいか。関係性を変えるのは何なのか。
人と組織のジレンマを紐解き、関係性を見直すためにコーチングを受けてみてください
4ー5.マネジメント力を高めたい人
プレイヤーである時は、とにかく目標達成、自分のことで精一杯、とにかくまっすぐにやっていくことに集中。
ポジションが上がり管理職になると、自分以外のこと、メンバーの育成や、他の部署との絡み、また新しい仕掛け、取り組みを、自分で課題設定してやっていくといった、主体性の発揮がさらに必要になってくるのです。
そんな時に必要な、新たに身につけていきたい実践レベルのマネジメント力。
ただこれは教科書や研修では、ノウハウは手に入っても、使い物にできないケースが少なくありません。
会社特有、環境風土要因があり、自己の持ち味、メンバーの個別性といった、特殊でカスタマイズが必要なのでうまくアレンジしてミートさせないと杓子定規になりかねません。
管理職一歩手前の人も、上がったばかりの人も、さらに部長、シニアマネジメントを預かる人も。
特にペイサーの場合は、HRマネジメントに知見があるプロコーチばかり。
自分のマネジメントスタイルを今から、手に入れてください
4ー6.自分の将来が不安な人
在職でポジションアップ、転職でスキルアップ、起業か。このまま過ごすのか、新たな道に進むのがいいのか。
事業を成長軌道に乗せるのか、新事業を追加するタイミングか。組織を成長させ、拡大するにはどうしていくといいのか。
選択肢は実にさまざまで答えは一つではありません。
どれも正解で、どの選択肢もそこにあるのは、やはり苦・楽、悲・喜こもごも。
ネガティブとポジティブの両面を天秤に測りながら、「さあどっちの道に行きたい自分がいるのか」。
誰もが直面することをコーチが受け止め、一緒になって進みたい方向を導き出してくれるはずです
5.コーチングを受ける前に準備すべきこと
5ー1.話したいテーマや課題を整理する
事前に「相談したいテーマ」をまとめておくと、セッションの効果が高まります。
「なぜ自分はコーチングを受けたいのか」を整理しておくといいでしょう。
というのも、要点がまとまらないとあちこち話が飛んで、時間ばかり過ぎていかないようにするためです。
もちろんコーチがうまくナビゲートはするのでご安心ください。
事前に簡単に紙にメモか書き程度で書いておくといいでしょう。
具体的に事例を挙げておきます。
- 転職、キャリアの方向性を考えたい
- 将来の仕事をイメージしたい
- 対人関係を解きほぐしたい
- 自分のマネジメントをなんとかしたい
5ー2.目的をイメージしておく
効果を高めるための二つ目は、具体的な目的や目標を考えることです。というのは自分に合ったコーチを見つけやすくなるからです。
コーチングを提供している会社はいろいろありますが、得意としている領域が違いコーチを探す時の基準になるからです。
一口にコーチングを受けたいといっても、キャリア、転職、マネジメント、経営のことや、結婚、夫婦関係、ライフスタイル、人生のことについて受けたい人を得意領域としている会社やコーチ。
中小マイクロ、ベンチャースタートアップの経営者が得意な会社。またエグゼクティブが得意な会社があったりします。
- 自己成長、マネジャー、部長ポジションを高めたい
- 結婚、生活・人生設計のもやもやを考えたい
- マネジメントやリーダーシップを強化したい
- 組織、チームパフォーマンスを高めたい
- チームコミュニケーションを回復したい
(※プロコーチとのセッションでは、組織やマネジメント、部下育成のテーマがよく出てきます)
5ー3.コーチングでふさわしいテーマ
悩みを整理し、複雑に入り組んだもやもやを解き放つ時間がコーチング。
具体的には、「思考と行動」の整理+「取り組み・実践」というプロセスを踏んでいきます。
テーマでは、節目となる人生やキャリア、マネジメントのことでのテーマを出してもらうことが多いです。

(※管理職がメンバーを信じられず仕事を任せないとメンバーは成長しなくなる。そうならないためにコーチングを自ら受けることをおすすめします)
仕事では、転勤、転職、資格取得、管理職、昇進、昇格といった機会の前後。
またプライベートでは結婚、ライフプラン、ダイバーシティ、子育て、育児、長期休職、職場復帰、生活について。
こういったことがテーマとして挙がります。セッションではより具体的な内容に落とし込みながら個々に対話を重ねていきます
5ー4.コーチングで扱えないテーマ
医療や法律の相談は対象外です。扱えるテーマを理解しておくことが重要です。
法律が絡んでいることには扱える国家資格がいりますので、コーチングの領域ではありません。
たとえば心療内科で扱う治療やカウンセリングは医師や臨床心理士の指導のもとで行われるものですので、コーチングではなく専門機関のサポートを受けてください。
話の中身について反社会的な内容だとわかった場合コーチングでは取り扱いません。
特定の政治また宗教といったことに関することは勧誘起因につながることもありますので慎重に対応をします。また意見を求められてもコーチは答えることをしません。
扱えないテーマ
- 1. 刑事・民事に関わる法律ごと
- 2. 医療、治療行為になること
- 3. 反社会的なことに関わること
- 4. 政治的宗教的な意見を求められること
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6.コーチングのデメリットと注意点
6ー1.成果や結果の保証がない
人生や事業は、何が起こるか分かりません。というと、なんだか身も蓋もありませんが、コーチングが必ず「うまくいく」「成功できる」「成果が出る」とは言えません。
またコーチングは伴走型支援であり、本人の実行と継続が必要です。
もちろん受ける本人の動機付けやモチベーションが高くなることで、推進力が増したり、スピーディーになる効果は得られます。
ただ必ず成果を手に入れることができる、という保証までは難しい。
「3年以内に1億円の利益を出す」といった目標がコーチングを受けると必ず保証されるのかでいえば、さまざまな要因の中で起こりうる結果なので保証することはできません
6ー2.料金や時間の負担
コーチが関わりますので無料で受け続けることはできません。一定の費用がかかります。
負担を減らしコストを抑えようと、ChatGPTやほかのAIに頼りたくもなります。
ただ生身の人間との感情が入った個別具体性のあるコミュニケーションを臨機応変にまた柔軟に繰り出されることがコーチングが提供するプロセスであり本質的な価値。
費用がかからないAIとのコーチングセッションにはもう少し時間が必要かもしれません
6ー3.正解を教えてくれない
コーチングは「正解を教えてもらう」ものではありません。
研修や書籍、またコンサルティングやティーチングとは違いますので、コーチがクライアントの課題を解決することや答えを教えたりすることもありません。
コーチはあくまで、コーチングを受ける人が自分で答えを出せるように対話による関わりに徹します。
正解を教えることはありませんが、コーチの問い掛けから「なるほど、そこも考えるのか」「そうか、準備、それは必要だ」とジョハリの窓でいう盲点や未知の窓が見えてきます。
対話の量と密度を高めていけばより思考が高まり、より確度が高い正解を自ら導き出されるのです
6ー4.効果の実感まで時間が掛かる
効果を実感するまでに数カ月かかる場合もあります。
コーチングを受けてもらう効果の一つに「ゴール、目標を見つけること」ということを述べました。
ただ、ゴールや目標と言っても、小さなものからかなり大きなものまで様々。
大きい問題だと行動実践や取り組みはいろんな角度からチャレンジして、失敗も重ね、その繰り返しを経てはじめて結果につながります。
よって効果の実感には期間はバラバラ。半年、1年後のこともあって特効薬のような即効性やはありません。
経験学習のサイクルを通じて「やっと効果が出てきたな」と、効果の実感までは時間がかかるものです
7.コーチングの費用相場と料金の仕組み
7ー1.個人向けコーチングの料金相場
1回60分で1〜3万円が相場です。
経営者や幹部を対象としたコーチングでは5万円~10万円が費用になります。
コーチングを受けると1回で自己変革できるものではありませんので、単発セッションではなく、月1回を複数回実施するプランとなります。
半年〜1年単位契約で、経営者、トップマネジメントの方は複数年にわたってコーチングを受けていらっしゃる方が少なくありません。
なお、このサイトを運営するペイサーの料金はビジネスコーチングコース、シニアマネジメントコーチングコース(個人向け)を用意しています
7ー2.料金が安いサービスの理由
経験年数が浅いコーチは、料金が低めに設定されています。
コーチングはセッションの場数、時間がコーチのレベルを引き上げてくれますが、最初のうちは練習する相手が必要になります。
価格を抑え、提供する価値をそこそこにしてビギナーコーチは実績を詰むのです。
詳しくは、次(下)の記事 8ー2のQ&Aを参照ください
8.自分に合うコーチの選び方ステップ
8−1.コーチの実績や専門分野を確認する
コーチングの資格を持っている人は一定のスキルがあるとはいえ意外とその差は大きく、雲泥の差があると思っていていいでしょう。
そもそもコーチングの資格は民間資格で、研修会社が乱立しており研修体系はその会社独自のもの。
研修会社各社は、提供する資格のコースプログラムによって初歩、基本、応用、プロと段階が分かれています。
コーチのレベルがどのプログラムを受講したのかはコーチングを受けるまでわかりません。
たとえば、コーチに初めて会った時に、笑顔が素敵で人当たりが良く自分に合う良さそうなコーチに見えたとしても。
実際はコーチング資格1day研修を受講。副業稼ぎにやっているビギナーコーチってこともよくある話。
そうなるとクライアントは本来コーチングで得たい深い内省や気付きを得ることはできません。
さらに、コーチングはセッションテーマとして、経営、組織、マネジメント、メンバーコミュニケーションになるケースが少なくありません。
プロのコーチに知識、知見やフレームはもちろんコーチにビジネスキャリアとしての実際の社歴、修羅場を超えてきた実践力が備わっているかどうか。
その根拠から繰り出される「問い掛け」があって深い内省や気付きをもたらすことができるのです。
コーチの支援実績のみならず、実務の経験や得意領域を調べることで、自分に合うか判断ができます。
「コーチ資格を持っているならコーチはそんなに変わらない?」。いえそんなことはありません
8ー2.コーチの探し方
さて、コーチングを受けたいと思ったら、どう進めればいいいのか。大事なのはコーチの探し方です。
自分が置かれた状況にあわせニーズに合った、知見、興味関心のあるコーチを探すのがいいでしょう。
以下の方法が役立ちます
コーチングサービスを提供しているコーチや会社を探します。
検索エンジンでキーワードを入れてみる。
「経営者コーチング | エグゼクティブコーチング| キャリアコーチング| ライフコーチング| 管理職コーチング」といたキーワードです。
ただ、そこで出てきた企業に所属しているコーチはビギナーコーチや副業でやっている人、専門領域でやっていり人といろんなタイプのがいますので、よくHPを読み込むことです。
どんな特徴があるコーチングの会社なのか、所属するコーチの特徴や経歴、バックグランドがどうなのかを知ってください。
その際は質の担保にケアをしてください。
練習相手を必要としているなりたて副業コーチとのコーチングは避けること。
料金を払ってプロのコーチを探すことをオススメしておきます。
コーチを探す|探し方
- 「エグゼクティブコーチング 受ける」といったキーワード検索
- コーチングサービスの専門会社(例:ペイサー>>オンラインコーチングページ)
- コーチスクールのウェブサイト(例:CTIなど)
- 知人や仕事のネットワークからの紹介
- 個人が立ち上げたコーチ業
8ー3.トライアルセッションで体験をしてみる
検討し、決まったらトライアル(体験)セッション(たとえばペイサー)で実際にどのような効果が見込めそうかを見極めるのがいいでしょう。
契約前に体験を受けることで、自分に合うかどうか。続けると効果が得られそうか。継続するかどうか安心して決められます
9.コーチングの受け方・導入手順
コーチングを受けてみたい対象となるコーチやコーチングサービスの会社が決まったら、そのあとはどのように進めていくのか。手順やポイントについて解説していきます
9ー1.体験トライアルで実感してみる
コーチ(候補)の方との体験トライアル(サンプル)セッションやコーチングサービスの会社との面談をしてみることがスタートになります。
実際どのようなものなのか、分かっているのと体験してみるのでは違うものですので実感値を得てください。
オンラインや対面でどんな感じでセッションが進んでいくのか。トライアルや面談の場で試してみるのがいいでしょう。
無料の面談は、コーチから営業の場も兼ねていますが、こういった機会を活用し受けてみてください。
面談や体験トライアルで確認したいこと
- コーチの得意分野、専門や経歴
- コーチのスキル、コーチ経過年数、実施人数
- セッション準備がいるのか(360度サーベイ、人生曲線作成、職場ヒアリング)
- 疑問の解消や不安や要望出し
- コーチングが自分に合うかどうか(直感)
9ー2.料金や契約の内容を確認する
コーチングの費用、期間、頻度、キャンセルポリシーなど細かいところも確認してください。
料金や期間は、コーチやサービスのプランによって決まってくるので、事前にHPで確認をするか不明な点は聞いておいてください。
コーチングの料金は、おおむね1回あたり1万円から3万円程度。経営陣を対象にしたエグゼクティブ向けコーチングは5万円以上を一つの目安にしてみてください。
またキャンセルについて、どれくらい前にリスケ変更が可能なのか、料金が発生するのかを確認してください。コーチの時間を押さえているので当日連絡なしのキャンセルはレストランや航空機、新幹線、宿泊と同じく料金は発生するものとお考えください。
契約内容で確認したいこと
- セッションのプラン(回数と費用について)
- セッションの期間、スタイル(回数、オンラインか対面)
- 日時予約の確定とキャンセルやリスケ・変更の諸条件
9−3.契約からセッション開始までの流れ
料金・契約内容を確認した上で正式に依頼し、セッションを始めるのが一般的です。
最初はコーチがクライアントに話したいテーマを聞くこところから始めます。とは、先ほど述べた通りです。
各個人それぞれによってその後のプロセスは異なるのですが、大まかには、目標やゴールを設定し、行動計画を立てていきます。
定期的な振り返りを通じて、目標達成に向けた進捗を確認します。
おおよそのセッションの中身
- 毎回のセッションで話したいテーマを設定
- 具体的なゴール、目指すところ
- 行動・取り組みについて
- 学び、得たこと、気付きの振り返り
9−4.コーチングセッションで効果を最大化するポイント
効果を最大限にするのは、コーチングを受ける人の姿勢が大事になってきます。
研修も同じで、他人ごと、自分には関係がないと思っていると、コーチングが効果を得られません。
効果を得るためのセッションポイント
- コーチに答えを頼らない。自分で内省し答えを出す
- 正解を探さない。飾らず、素直に思いのまま、心の声に従う
- 他人ごとにしない
- 知ったふり、やっているふりをしない
10.実際に受けた人の体験談・感想
コーチングを検討している方にとって、実際に受けた人の声は最も参考になります。ここでは、当社ペイサーでセッションを継続している方の体験談を紹介します
10−1.キャリアの方向性が見えたSさんの事例
Sさん(30代会社員/上場ベンチャー、戦略コンサル出身、戦略企画&執行担当)は、この3年間、月1回のペースでコーチングを継続しています。
最初のきっかけは「自分のキャリアを明確にしたい」という想いでした。
トライアルセッションで安心感を得た後、本格的にスタート。現在も継続して活用されています。
セッションを通して、次のような成果を実感しました。
・ 自分の強みを整理でき、自信がついた
・ 仕事の優先順位を冷静に決められるようになった
・ 自分では気づけなかった課題がクリアになったまたSさんは次のように語っています。
「コーチングは、今の自分の位置を客観的に見通せる唯一の手段」「誰かから押し付けられるのではなく、自分の意思で選択できるのが大きな魅力です」「セッションを通じて余裕が生まれ、自然体のまま自分らしい仕事を続けられるようになりました」
継続の理由について「費用以上のリターンを感じている」とのこと。
金銭的コスト以上に、自己成長・精神的な充実感・キャリアの明確化という大きなリターンがあると実感し、今も投資を続けています
10−2.マネジメント力が高まったMさんの事例
Mさん(40代/管理職・システムベンダー企業)は、部下との関わり方に課題を感じ、コーチングを受け始めました。
「業務指示はできても、部下が主体的に動けない」「チームの雰囲気が重く、成果が伸び悩む」という悩みを抱えてました。
数回のセッションで、次のような変化を実感しました。
・ 相手の意見を引き出す問いかけができるようになった
・ 一方的に指示するのではなく、対話を通じて行動を促せるようになった
・ 部下の成長を支援する立場として、自分の役割を再認識できたMさんの言葉:
「以前は 『自分が出す答え指示する』 ことがマネジメントだと思っていました」「コーチングのセッション中で、部下が自分で答えを見つける支援の重要性に気づけました」「チーム全体が活発になり、成果も自然と伸びています。何より、自分自身の余裕が生まれたのが一番の変化です」このように、Mさんはコーチングを通じて マネジメント力・リーダーシップ・チームビルディングの向上を実感。現在では「コーチング的関わり」が日常業務に不可欠になったと語っています。
他にも下記ページで>> 利用者の声としてまとめていますので参考にしてください(本人希望で名前はイニシャル化しています)
11.はじめてで不安な人へ(安心材料とサポート)
11−1.よくある不安とその解消法
コーチングを受けたい人が、受ける前に何をしておくといいのか、コーチングを受けると何が良いのか、理解が深まったでしょうか。
ここまでお読みいただいて、「話せるか不安」「本当に効果があるのか」など、最初は誰でも緊張します。コーチングを受けたいけどまだ決めかねていたり、不安に思うことや疑問がある方は当社の「オンライン無料面談」をご利用ください。
また、プロのコーチによるカンタンなコーチングを受けられる「7,700円トライアル(個人)キャンペーン」を用意しています。まずはお試しでコーチングを体験してみたという方はこちらをご利用して安心して始めてください。
コーチングはハードルが高いものでは決してなく「もやもやしている状態から抜け出したい」という意識をお持ちであれば気軽に受けてみて大丈夫です。
当社ペイサーでは、上記のような気持ちでコーチングを受け始め、今では定期的にコーチングを利用される方が多くいらっしゃいますので、迷っている方はまずはお試しくださいね
「はじめてのコーチング」はおためしで
コーチングは「受けてみたいけどまだよくわかっていない。。」、「なんだか難しそうでハードルが高い。。」と思っていませんか?
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なお、会社単位で、課長や部長の管理職向けにコーチングを実施したいと考えている企業のご担当者様は下記の、「課長、部長のマネジメント力が高まる 法人向け管理職コーチング」ページをご覧ください。
管理職研修だけでは得られない継続的な支援を当社・ペイサーがコーチングを通じて長期間にわたってマネジメント力を高め、持続可能なリーダーシップ力を築くお手伝いをします
12.よくある質問(FAQ)
12ー1.Q;オンラインと対面、どちらが効果的?
A;対面でできるならそちらがいいです。
PCビデオでお互いの表情がわかりにくいより、会えば表情も見え、しぐさや表情、カラダの微妙な動きまで五感で感じることができます。
ただ移動を含めた時間の拘束や、対面する場所のこと、料金がコスト高になりやすいので、お互いにとってオンラインがリーズナブルといえます。
12ー2.Q;料金の高いコーチと安いコーチの違いは?
A;1万円未満のコーチはまだ練習段階のデビューまもないコーチか、本職が別にあって副業でやっている可能性があります。
ビギナーコーチは料金を比較的安く設定をして練習の機会を得ているゆえ。
また本業でなくあくまで副次的な位置付けで、月にわずかでも副収入があるといいなということでやっているので安価に提供している方がいらっしゃいますので幅が出るのです。
ただどうしても資格取得中のコーチの方はサービスとしては、まだ見習いレベルです。副業の人も本業がありますので、どうしても優先は落ちますので注意が必要です。コーチングの質は「それ相応」とお考えください。
何でもそうですが、安易に値段が安いからと選んでしまうと、せっかく時間とコストをかけて「もういいや」となるかもしれません。
プロのコーチでしっかりした一定程度の質のあるセッションを受けたいなら2万円を目安とお考えください。
12ー3.Q;良いコーチの見極め方は?
A;よく言われるのは、質問力、傾聴力、実績、相性を基準にするといいと言われます。ただ、なかなか基準判定が難しいので、いいかどうか見極めるのは至難です。
結果的には、コーチングを受ける人が、自ら目標を掲げ、プロセスを磨き、成果を高めてくれるコーチ。
しかも受ける側の自分自身の動機付けが持続的になされ、無理なく、むしろ悩みを自分でなんとかしたいとやりたくなる気持ちを引き出してくれるのが良いコーチです。
ではどう判断するのか?
コーチの今までの実績について、どんな背景、境遇の方と、またどのような職責の、どんなポジションの人と今までセッションしたかを直接聞いてみるとわかりやすいです。
さらに、コーチ本人の過去の職務経験がどうだったかは参考になります。コーチ自身がそこで得た知見を専門性と特徴として活かしていると、一般のコーチとの違いがあると言えます。
(コーチが取り組みやすいテーマは、専門性がさほどいらないライフコーチングやキャリアコーチングです。)
12ー4.Q;プロのコーチのプロフェッショナルレベルとは?
A;コーチングを受けたい人のポジション、責任管掌領域、属性や課題の複雑性、また必要となる視点や視界によって難易度が変わり、それにふさわしいコーチとしてのレベルや、経験値があることが前提。
言うに及ばす、コーチングを受ける人が成果が得られるか。期待通りの高い満足感が得られるかどうかがプロフェッショナルの要件です。
エグゼクティブ向けのコーチングでは対象者は経営TOPの社長や取締役、現場の最高責任者の執行役員や本部長、事業部長。
それゆえセッションで扱うテーマ性には事業や組織の複雑性や難易度があります。
対象となる方への「問い」は、事業の置かれた背景や諸事情、環境を踏まえた一定のスキルや経験を踏まえて投げかけられるもので、コーチにも相当のレベルが求められるのです。
経営者の方と対峙して「気付き」や「自己整理」を促せないとコーチ失格。スキルや力量を持ち合わせていないと良いコーチングの場を提供はできません。
そういう意味でもコーチが社会人としてどんなトラックレコードがあるのか。社歴や経歴、経験を参考の一つにしてください。
役割、部下の数、部署の数、経営か執行、新規事業でも主体者 or 従属者か。今までどんな職責の方のコーチなのかを聞くと、どのようなコーチングセッションとなるのかのレベル感がわかるでしょう
13.マネジメントや育成の悩みはペイサーへ
ペイサーの特長について以下に述べていきます。コーチを選ぶ時の参考にしてください。
13ー1.全員リクルートのHR部門の出身
リクルートの人と組織を事業にしたHR(Human Resources)領域出身者がコーチです。
経営者やエグゼクティブの悩みの種となる、人、組織についてセッションでのアプローチを得意とし、マネジメントやリーダーシップを磨いて成果を手に入れてもらうコーチングに特化しています
13ー2.組織、マネジメントに知見が深い豊富な経験
事業を進めていく上で、事業オペレーションとピープルマネジメントを満たすことが求められますが、うまくいく理論的体系を構造的にコーチが捉えています。
マネジメントに磨きがかかり、成果に繋げられる個人と組織を作る上げるプロセスを重視したコーチングにしています
13ー3.MBA、コンサルタント、社長、取締役と経営、マネジメントのプロ
所属コーチは知見と経験が存分にある人を揃えています。難易度の高い要望に応えています
13ー4.CPCC資格取得者
全員、コーチング資格取得会社のCTIで、基礎コースと応用コース(計104時間)、加えて約半年間のプログラムや100時間以上の有料コーチングをクリアして、所定のテストを突破しています。
CPCC:Certified Professional Co-Active Coach
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この記事の監修者

2016年からエグゼクティブ向けコーチングをスタート。現在、経営者・幹部クラス向けコーチングを複数社に提供。また20代の若手クラスを対象には寄り添うコーチ役でいる。コーチング実績、累計約1,700時間、120人以上。コーチング、1on1ミーティングサイト「ペイサー」を運営。