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テレワーク時の部下管理の方法│サボる部下・社員への対策などを解説

テレワーク、在宅勤務、リモート、オンライン。そんな時に上司は部下にどのようなマネジメントをし、また、1on1ミーティングをしていけばいいのか。以前であればオフィスで1on1ミーティングを導入し部下の自律に向けた育成支援を実施。ただ、今はすべてテレワーク。オンライン上での1on1ミーティングに切り替え。そんな世の中に急になってしまった事情の中、部下はなかなか業務の生産性は上がってきません。

テレワークで行うマネジメント、1on1ミーティングにおいて、事前の準備で注意をしたいこと、実際の部下管理の場で実際どんなことが起こっているのか。どう管理していけばいいか。ポイントを解説していきます。

目次

1.業務の切替え下手な部下の管理

オフィスにいると上司や同僚、部下の周囲の目がありますがテレワークだと職場は自宅。周囲を見ればそこはプライベート空間です。人はプライベートモードだと仕事をするモチベーションのスイッチが入らないものです。

そんな時は。気持ちの切り替えを持つのがいいでしょう。例えばわかりやすい例では、身支度をして、ビジネスモードの着替えをする。机・PC周りの片付け。また、定期的な上司、同僚への連絡。ビデオ朝会、夕会の実施。

また、チャットを使って朝一で「おはようございます」、終了では「お疲れ様でした」の挨拶の言葉を発すること。やりようは人それぞれ。

これをテレワークスタートの初期の頃にやっておくと習慣化ができて、スムーズにON、OFFタイムの気持ちの切り替えができるのです。部下なりの工夫をどう作るか、聞いてみて実行の支援をしてあげてください。

2.ダラダラ生産性低い部下の管理

数週間経つと慣れも出て、つい仕事以外のことに頭がいってしまいがちなのがテレワーク。生産性がガクッと落ちたりしていませんか。そんな時は、このタスクはこの時間まで完了と時間を細かく区切ることをお勧めします。上司と部下でルール作り。テレビ会議、チャット、メールなどで定期的な業務報告を入れてください。

「12:00までにここまで。17:00まで上げますので確認をお願いします」と区切りで進捗確認、アドバイス支援を高めに行うこと。生産性をキープするのに役立ちます。タスクの洗い出し、期限設定、適度な「周囲との関わり」は役に立ちます。朝のMTGで今日のタスクの共有、夕方(終業時)のMTGで今日の進捗共有をしてみるのは一つの手段です。

3.サボる部下へのマネジメント

よくあるのが「ついスマホを見てしまう」「身が入らずいつの間にか時間が経ってしまう」というサボる部下・社員。

会社だと周りにいる人の目が気になるのでそんなことはないのに、テレワークで自宅だとちょっとした合間にSNSを見たり、ニュース、まとめサイト、動画を見てしまったり、サボる社員が出てきてしまいます。

近くにテレビのリモコンが置いてあると、ながら見でPCに向かっていたり。集中しようと思って自制を効かせようとするのですがうまくいかない人も期間が経ってくればくるほど出てきます。

ただそうやってサボる社員を放っておいて、やるべき業務が滞ってしまうのはは良くありません。上司はマネジメントを意識して、頻度は高めに管理をしていかないといけません。上司とデイリーでの確認(タスクとボリューム、期限を決めて進捗共有)をして、普段のペースをしっかり守るような関わりからスタートするのはどうでしょうか。

デイリーでする場合は、今日の目標、結果、振り返りというイメージです。お互いプロセスが見えにくいので、できる限り測定可能な目標を設定し結果がどうだったか、オフィスワークの時以上に見ていく必要があるのです。

4.一人で悩む部下のマネジメント

抱え込んだり、悩んだまま、先に進めない部下。オフィスワーク時なら部下のそんな姿も上司が見えていたので手を差し伸べことができましたが、テレワークだと顔が見えませんので上司はそのことに気付かないままになってしまう。上司のマネジメントレベルはぐっと上がっているのです。

部下の方も、今までであれば、隣や前後の人、後ろの島の人に気軽に聞いていたことやちょっとした声がけはできません。個別にチャット、メールで相談しないと一歩も進まないとわかっているものの、心理的な障壁と手間暇、時間ロスも掛かって億劫になってしまう。物理的な環境制約の中で自分で解決しようとしてスタックすることがよくあるのです。上司のマネジメントではそのロスをどうカバーするかも考えなくてはいけません。

誰かに気軽に遠慮なく「聞いてみる」ことができるよう、例えば、毎日上司部下の時間を毎日ルーチンでビデオ会議を15分取る /随時チャットOK(の相談オープン)+返信2H以内 /内容が複雑で込み入りそうな内容なら電話する /といった組織にフィットしたやり方、ルールを設ける工夫をしてみてください。

簡単に自由に、組織にストックされている「知の集積(周りの同僚に知見があること含む)」にアクセスできる環境は、若手の方、ティーチングが必要な悩む部下の手助けになるマネジメントの工夫なのです。

5.部下へのモチベーションを高めるマネジメント

必要以上にモチベーションを高める関わりを上司はする必要はそもそもありません。仕事をする際は誰もが一定のモチベーションを高めた状態で仕事に取り組むもので、モチベーションがゼロ以下で仕事の生産性が高まらい部下を、毎度毎度「なんとしても高める関わりをしなければ」と上司が取り組むのは過剰なマネジメントになります。ただプラスの状態を部下が維持するために、上司が適度な関わりで高めることはぜひ行って頂けることを推奨します。

はたらく上でのでワークモチベーションは大きく4つに分かれていると言われます。

・感謝の言葉をもらいたい「貢献」欲求。
・成果に対して承認されたい「承認」欲求。
・心地よいチームワークを期待したい「仲間」欲求。
・知識、スキルアップを満たしたい「成長」欲求。

部下一人ひとりがどれを満たすと、モチベーションが高くなるかを理解した上で、上司はマネジメントをしていくといいでしょう。

部下のワークモチベーションをもっと知りたくなったら、普段やっている進捗管理とは違った1on1ミーティングの場を作ってみてください。じっくり、ゆったりとした場で、部下の本音を引き出すことをお勧めします。

この記事の監修者

大和直紀
大阪市立大学(現大阪公立大学)経済学部卒業 株式会社リクルート(現リクルートホールディングス)入社。人材事業の営業、商品企画、制作に従事。38歳でリクルートを早期定年退職。その後スタートアップ、ベンチャー企業の執行役員、取締役として主に組織・人材開発の領域に従事。
2016年からエグゼクティブ向けコーチングをスタート。現在、経営者・幹部クラス向けコーチングを複数社に提供。また20代の若手クラスを対象には寄り添うコーチ役でいる。コーチング実績、累計約1,700時間、120人以上。コーチング、1on1ミーティングサイト「ペイサー」を運営。

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